ゲンゴロウって飼える?生態や捕まえ方・飼育方法を紹介!!

2019年1月20日

ゲンゴロウって飼える?生態や捕まえ方・飼育方法を紹介!!

ゲンゴロウは水生昆虫の中でも有名で、名前を聞いたことがある人も多いと思います。昔は日本のいたるところに生息していて、馴染み深い昆虫でしたが、現在は数が激減しています。今回の記事では、ゲンゴロウの生態や捕まえ方、飼育方法を紹介します。

 

 

昔は日本各地の池や水田などにゲンゴロウは生息していました。古くから田んぼに生息していたので、馴染みの深い水生昆虫でした。

 

現在は外来種の繁殖や農薬の影響、畦道のコンクリート化などによって数が激減しています。なので、野生のゲンゴロウを採取する場合は必要以上に採取したりしないようにしましょう。

 

今回の記事では、ゲンゴロウの生態や捕まえ方、飼育方法を紹介するので、ゲンゴロウを飼ってみたい方はぜひ読んでみてください。

 

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ゲンゴロウの特徴について

 

 

ゲンゴロウの成虫は卵のような丸い形をしていて、黒っぽい緑色をしています。流線形で水の抵抗が少ない体をしています。

 

後ろ足は太くなっていてブラシのように毛がは生えているので、泳ぐのに適した構造になっています。泳ぐのがとても得意で、水生昆虫の中では最速の部類になります。

 

また、体内に空気を溜め込むことができる長時間水中にいることが可能です。

 

体長は成虫で30〜40mmほどです。ゲンゴロウは成虫のときよりも幼虫の方が大きく60〜80mmほどまで成長します。

 

寿命は2〜3年ほどだと言われています。昆虫の多くは寿命が1年ほどなので、昆虫の中では長生きな種類になります。

 

ゲンゴロウは世界中に生息していて、4000種類ものゲンゴロウが確認されています。

 

日本国内でも130種類ほどのゲンゴロウが生息しています。様々な種類がいて区分が複雑な昆虫なので見分けるのはとても難しいです。

 

ペットとして販売されているのはナミゲンゴロウで、それ以外の種類はヒメゲンゴロウという名で販売されています。

 

 

ゲンゴロウの生態について

 

ゲンゴロウは空も飛べる

 

ゲンゴロウは水生昆虫ですが、実は空を飛ぶこともできます。ゲンゴロウは田んぼから田んぼへと水場を飛んで移動します。

 

夜になると街灯などに集まることもあるので、明るい場所を探すとゲンゴロウを見つけることができます。空を飛ぶことができるので、飼育する際はちゃんと蓋がある飼育ケースで飼育するようにしましょう。

 

幼虫は土の中で羽化する

 

ゲンゴロウの幼虫は畦道などに上陸して穴を掘り土の中に潜り込むます。土の中に蛹室を作りその中で羽化をします。

 

ゲンゴロウは蛹室を作り、その中で1ヶ月ほど生活をします。蛹室を作ってから3週間ほどで羽化しますが、まだ、体が柔らかいので、体が硬くなるまで1週間ほど蛹室の中で過ごしてから外に出ます。

 

 

 

ゲンゴロウの捕まえ方

 

 

ゲンゴロウは自然が多く残っている池や沼などに生息しています。特に見つけやすいのが春先から秋にかけてです。

 

先ほども紹介しましたが、ゲンゴロウの寿命は2〜3年ほどなので、探せば1年中ゲンゴロウの成虫を見つけることができます。

 

ゲンゴロウがいそうな場所に行って、底の泥と一緒にたも網ですくってみてください。ゲンゴロウがいればたも網ですくうだけで捕まえることができます。

 

他にもトラップを使用するのもオススメです。ペットボトルトラップなどを作って、中に魚の切り身や生肉などを入れておくとゲンゴロウを捕まえることができます。

 

切り身や生肉を入れるときは、少し叩いて、繊維をほぐしておくと匂いが出やすくなるので、ゲンゴロウが捕まりやすくなります。

 

また、ゲンゴロウは空を飛ぶこともできるので、夏場の夜に街頭の下に行ってみると飛んでいることがあります。

 

 

 

ゲンゴロウの飼育に必要なもの

 

 

ゲンゴロウの飼育はそれほど難しくありません。

 

ただ、幼虫を飼育するのは少し大変です。幼虫は共食いをしてしまうので、単独で飼育する必要があります。また、人工餌を食べないので、生き餌を入れる必要があります。

 

孵化をするタイミングも難しいので、ゲンゴロウを飼育する場合は成虫を飼育するのがいいと思います。

 

それでは簡単にゲンゴロウの飼育に必要な設備を紹介します。

 

 

 

水槽

 

 

水槽はなるべく大きなものがいいと思います。45cm程度の水槽でも飼育することができますが、60cm水槽で飼育するのがいいと思います。

 

ゲンゴロウはよく泳ぎ、泳ぐスピードも早いので、狭い水槽で飼育すると壁にぶつかって怪我をしてしまいます。

 

また、水槽のサイズが小さいと水質も悪化しやすいので、大きな水槽の方が飼育が簡単です。成虫であれば60cm水槽で4〜5匹程度を飼育することができます。

 

ゲンゴロウは飛ぶことができるので、脱走されないように水槽には蓋をしておくようにしましょう。

 

 

濾過フィルター

 

 

ゲンゴロウを飼育していると餌の食べ残しやフンなどで水質が悪化します。なので、ゲンゴロウを飼育する場合は濾過フィルターを設置しましょう。

 

濾過フィルターはどんなものでもいいですが、上部フィルターがメンテナンスも楽で濾過能力も高いのでオススメです。

 

 

床材

 

 

床材を敷いておいたほうが水質が安定しやすく、自然に近い環境で飼育することができるのでオススメです。

 

ただ、床材の間にフンや餌の食べ残しが溜まってしまい水質が悪化する原因にもなるので、水替えをするときに、床材の間のゴミも吸い出すようにしましょう。

 

床材はソイルや田砂などを使用するのがいいと思います。水草を植える場合はある程度深さがないと水草が植えられないので、床材は7cmほど敷いておくようにしましょう。

 

流木

 

 

流木は水面に出るようにレイアウトしておきましょう。水面には10cm程度出て入れば問題ありません。

 

ゲンゴロウは水生昆虫ですが、ずっと水の中にいるわけではありません。ゲンゴロウは甲羅を乾かしたりするために、陸に上がることがあるので、流木を設置しておくようにしましょう。

 

また、ゲンゴロウは水中にいる時は体に空気を溜めています。なので、捕まるところがないと水面に浮いてしまいます。ゲンゴロウが水面に浮いてしまわないように足場としても流木が必要になります。

 

水草

 

 

水草はゲンゴロウの足場になったら、産卵をするときに必要です。マツモやオオカナダモ、ホテイアオイなど色々な種類を入れておくのがいいと思います。

 

 

ゲンゴロウの餌について

 

 

ゲンゴロウは生き餌の他にも魚の切り身や、煮干し、熱帯魚の餌やクリルなどを食べます。生き餌はコオロギがオススメです。

 

餌は1日に1回を目安に与えるようにしてください。餌を与えすぎると食べ残しが出てしまい水質が悪化するんで気をつけてください。

 

ゲンゴロウは1週間程度餌を食べなくても平気ですが、空腹になると共食いを始めてしまうので餌はちゃんと与えるようにしましょう。

 

生き餌

 

ミミズやコオロギ、ザリガニ、メダカなど動物性の餌はなんでもよく食べます。成虫は人工餌も食べますが、幼虫は活き餌しか食べません。

 

ゲンゴロウの幼虫を飼育する場合はアカムシやイトメなどを与えるようにしましょう。生きているアカムシやイトメは熱帯魚ショップで販売していることがあります。

 

人工餌

 

ゲンゴロウの生態は人工餌にもよく餌付きます。人工餌ではアロワナなどの肉食魚を飼育するときに使用されるカーニバルがオススメです。

 

人工餌の他には煮干しもオススメです。煮干しはペット用のものが販売されています。人用の煮干しだと塩分が多い場合があるので、ペット用の減塩のものがオススメです。

 

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